鉄道模型を走らせる上で避けては通れないトラブルの一つに車両の脱線があります。鉄道模型はちょっとした原因で走行に支障が出てしまうほど繊細です。愛好家の中にはこうしたトラブルも一つの楽しみで、原因や解決方法を考えるのが楽しいという人もいます。とはいえ、走らせる度に繰り返していては転倒によってパーツが破損してしまいかねません。しっかりと原因を突き止めて根本から解決することが必要になります。いくつか考えられる原因はありますが、比較的多いのがレールの高さです。これは電車の進行方向を変える分岐器や線路同士の繋ぎ目部分の高さが合っていないことで車輪がレールから外れてしまうというトラブルになります。レールの高さは上からでは確認することができないので、目線を水平にして調べなくてはいけません。
車両の脱線がカーブで頻繁に起こるという場合に考えられるのがスピードです。電車は車輪の傾きを利用してカーブを曲がるように設計されていますが、スピードが早くなるほど遠心力の影響で車両の傾きが強くなります。本来の設計以上に車両が傾いてしまうとバランスを保てなくなるのでその結果、横転というトラブルに繋がるのです。実際の電車でもスピードの出し過ぎによる車両の脱線事故は存在しています。たとえ模型であっても安全走行を心掛けて、スピードを出し過ぎないようにすることが大切です。カーブによる脱線は、車体が歪んでいることで起こるケースもあります。これは、車内灯など本来付いてないパーツをカスタムで無理矢理取り付けるなどが主な原因です。市販されている鉄道模型は安全に走行できるように設計して作られているため、カスタムをする時は歪みや変形に注意しなくてはいけません。